管理人の読書BLOG。乱読傾向過多!!来るもの拒まず手当たり次第。内容責任取れません。
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おくりびと
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アミューズソフトエンタテインメント
(2009-03-18)

不覚にも泣いた。何度も泣いて傍らのゴミ箱がティッシュの山になったくらい。
やっぱり題材が題材なので泣き映画になるだろうなとは思うが、主演の本木雅弘の諸処の動きが美しいので、納棺師と云う一般に穢れ仕事とされる職業が神か何かの代理人のように思える。
私は納棺の儀に立ち会ったことがないのでこれが日本でごく一般的なことなのか判らないのだが、身内を亡くして辛くて悲しかった経験はあるので、その時にこのように心を込めてあちらへ送ってくれたのかと思えば穏やかな気持ちになれるし、作中の遺族達の気持ちがすごくよく判る。
この作品が世界的な賞を取ったのは、作法は違えど亡くなった方を送る気持ちは皆一緒なのだなと思った。
★★★★★

舞妓Haaaan!!!
これは面白い。すっごく面白い。阿部サダヲってスゴい。脚本も上手いんだろうが、監督も上手い。とにかくこれはおすすめ!
阿部サダヲを初めとして他のキャラクターのハイテンションに飲まれて一気に引き込まれてしまう。正直これは、DVD買っても充分元取れると思う。飽きるシーンが全然ない。しかしなんと云っても阿部サダヲ。彼がド真ん中で主役張ってないと、作品そのものが成り立たない。俳優さんの力ってスゴいなあとつくづく実感した。
★★★★★
バッテリー
正直なところ、原作はさほどでもなかった。
同じ野球でも『おおきく振りかぶって』や『ROOKIES(ドラマ)』の方がずっと好きだ。野球そのものの面白さを丹念に描いた『おおきく振りかぶって』と、野球に情熱を費やす問題児達を描いた『ROOKIES』に激ハマったのに対して、投げたい天才投手とその速い球を受けたい捕手の1対1が基本話である『バッテリー』は、良い作品とは思うがもう1つハマりきれなかった。
と云う訳で映画版、実際見てみると原作よりは良いなと思った。原作はうろ覚えなのだが、最初の方を上手くまとめていると思った。主人公や他校選手がスーパーマンで漫画チックなとこがちょっとイヤだったので、尺の都合で、他校まで描き切れなかったのが良かった。(逆に他校派は物足りなかっただろうが)
俳優が思っていた以上に良かった。特に主人公・巧。孤高の天才投手だなんて、現実に演じられる俳優がいるのか?と疑心暗鬼だったが、本当に巧のイメージまんま。豪ちゃんの笑顔もとても可愛い。仲間達といい、近頃は子供でも演技上手いなあと感心した。
しかしうっかり流れを追い損ねたのか、病弱な下の息子を思うあまりに巧の野球を反対し続けた母親が、なんでラスト、笑顔で試合の応援に駆けつけたのかが判らん。青波、入院中じゃなかったか?? でもそんなのは瑣末なことで、良い作品だなと思った。
★★★★☆
銀色の髪のアギト
椎名菜奈
メディアファクトリー
(2006-06-23)

絵は綺麗だった。けど良い映画だったかと云うと微妙。
とにかく声がも1つで、ヒロインを取り返すべくアギトが叫ぶ「トゥーラ!!」が耳について耳について仕方なかった。なんかを連想させると思ったら、ラピュタ??? で内容的にはナウシカ??? 文明の崩壊した未来で、人々は森と文字通り闘っている。中立都市に住むアギト達は森と交渉して生活の場を手に入れているが、森と闘って生きる軍事国家もある。
人々を襲う"生きた森"。森の力を受けた強化人間(いつかは森と同化してしまう)。そう云う設定には惹かれたけど…。
とにかく声がも1つ。ぼそぼそした聞きづらい声は演技なのか?と思っていたら、出演者は軒並み俳優らしい。じゃあやっぱり演技力が…。俳優が声優に初挑戦!とかそう云うのばかり聞くけれど、私は本職たる声優がやるのが1番だと思っている。その仕事に全力かけてる人間と挑戦してみたかっただけの人間じゃ気合いが違うに決まってる。今の声優陣は本当に力のある人が増えているので、そう云う方々にやって頂きたかった。
話はどうも唐突感が強い。過去の文明を取り戻そうとするトゥーラが、封じる側に転換する理由だとか、アギトがトゥーラにこだわる理由とか、強化人間になろうと決意する動機とかがどうもよく理解出来なくて感情移入しづらい。しかし、強化人間であるアギトの父が森と同化していく場面は絵が美しいこともあって、はっと惹かれた。
絵の良さとED曲の良さがこの作品の売りかな。
★★☆☆☆
ALWAYS 三丁目の夕日
邦画はあまり見ないのだが、話題作であることだしと見てみたら、これが本当に良かった。古き良き昔の日本を舞台にした人情もの。狙ってる狙ってると思いながらも見事にその狙いに乗せられて最後まで見てしまった。笑うし泣ける。ほろりとする。見終わって、ああ良かったなとほっとする。タイトル通りに普通の人達のいつもの日常を綴った作品なのにこうも見せられるのは、やはり懐かしさと云うフィルターのせいもあるだろうし、映像の力もある。CGには違いなくても限りなく現実に近い形で表現された昔の町並みに、この作品は今だからこそ作れたんだと思った。
それにしても懐かしいって…この時代まだ生まれてなかったのに…(謎)。
★★★★★

続編製作中とのこと。嬉しくも有り、恐ろしくも有り。下手に弄って秀作に汚点を付けないで欲しいなあ。
猫の恩返し
柊あおい
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
(2003-07-04)

『猫になっても良いんじゃない?』のコピーが当時印象的だったのだが、こういう作品がジブリにあることをすっかり忘れていた。TV初公開で初めて拝見。

ハルは猫の国の王子様を助けた恩返しに、王様から様々な贈り物(それもちっとも嬉しくない)をもらう。その最後がなんと王子様のお嫁さんになること。無理やり猫の国に連れて行かれたハルは、命を持った猫の人形"バロン"と大きな白猫"ムタ"さんの助けを借りて、元の世界に戻ろうとする。
絵柄がとっつきにくかったが、原作・柊あおいを意識した絵と聞いて納得。監督も宮崎駿じゃないし、何処か甘い気がして仕方がない。『自分の時間を持てないと猫になってしまう』=『人間として、自分の時間を自分らしく生きなければいけない』というのがこじつけっぽく、あまり説得力を感じなかった。また、思ったことを全て独白するハルが、これまでのジブリ作品と違ってフツーの少女漫画っぽい。
こういう感想を抱いてしまうのも、"宮崎作品=ジブリ作品"の色眼鏡で見てしまうからで、普通に見れば、絵も綺麗だし、近年問題の人死にもないし、子供に安心して見せられる作品だ。

良いなあと思ったシーン。

*タイトルバック

タイトルの下にハルとその親友。ぽーんと飛んできたボールが頭にぶつかって振り向くハルの様子がとても自然!

*猫の事務所にたどり着いた場面

いつの間にか小さくなってしまったハルと、気付けば夕闇が迫り明かりがついていく場面がとても綺麗。

*またたびゼリー寄せになったムタさん

ここは笑う場面でしょう(笑)

*迷路の中の逃亡

特にドミノ倒しの場面はひたすら可笑しい。ここはとてもジブリらしいシーン。

最後のシメは説教くささを感じてしまうのだけど、どうだろう。
あとバロン。声が良い!!カッコいい!! ひたすらカッコいい彼の存在や、エピソードの1つ1つがやっぱり少女漫画だなあ〜と思える。悪くは感じなくてちょっと微笑ましい。
ちなみにラストに流れる主題歌、サビの部分しか知らないけど好きだな。
あずみ
小山ゆう
アミューズソフトエンタテインメント
(2003-11-21)

内容的に、アニメ化ならカッコいいだろうが映画化だと演じてるふうになってしまわないだろうかと思ったのだが、思った以上にカッコ良く仕上がってて良かった。本人も痣だらけで殺陣を練習したそうだが、つまるところ、近代技術の勝利だ!
内容的には美しい少女が刺客という運命を背負い人を殺す、という悲しさを描いているものなのだが、今度2が出るらしい。しかも"デスorラブ"という副題付きで。ありえん!!! 美しい少女の残酷な運命を描くのは良いんだが、二度目はちょっと…しかもこの副題で判りやすいストーリー展開をさらに判りやすくしてどうする!?

まあでも上戸彩はカッコ良かったので○
ISOLA 多重人格少女
阪神大震災特別企画の一環として、"シネマだいすき"の中の最終回で放映された。"シネマだいすき"まだやってたのか…関西では"アニメだいすき"と共に時々連続放映されるのだが、何が良いかというと、作品の最初(もしくは後)に作品解説が流れるのである。この解説に選者の個性が現れてとても好き。"アニメ"のほうは全然見かけなくなってしまったが、ぜひ再開して欲しいもの。

本作は貴志祐介原作なのだが、原作の方がものすごく怖い。やはり時間が限られているので映画ではあの恐ろしさが伝わらない。大体、ネタバレなこのタイトルが悪い。なんでISOLAで止めないのか??
阪神大震災のボランティアとして神戸に来た由香里は、人の心を読む力を持つが故にいろいろな苦しみを背負っている。そんな彼女の出会った少女・千尋。父の暴力にさらされる彼女は、心を防御する為に多重人格者となっていた。
その千尋の周りで殺人事件が起きる。犯人は千尋?千尋の中の人格?…
犯人として浮かび上がる千尋の中の第13の人格、磯良。
しかしこの人格は他の12の人格とは違うのだった…
この下りを、もう少し上手く書けなかったのかと思う。千尋の中の様々な人格、そこから浮かび上がる磯良の人格、そして磯良の特異性、衝撃的な事実…ここがじっくり描かれているからこそ原作はむちゃくちゃ怖く、ここが薄いからこそ映画がも1つ怖くない。

ところで選者作品解説では「なんでこの作品は阪神大震災が舞台でないといけなかったのか?」。…まあそうでなくてもOKではあるのだが、1つくらい舞台にしておきながら震災と関係ない作品があっても良いんじゃないかな??(笑)
青の炎
原作が良かった。でもどんなに良い原作でも良い映画に仕立てるのは難しい。けれどこの作品は、原作を読んで年数が経っていたせいか、純粋に見れたし、良かったと思う。ヒロインの松浦亜弥はともかく、二宮和也と特に妹役の鈴木杏は非常に上手い。鈴木杏はドラマで出てるのを見た時はなんで評価されてるのか判らなかったがこの映画で納得。演技がとても自然なのだ。
本作は少年犯罪がテーマである。家に転がり込んできた養父を、家族の為に殺害する事を決意する主人公は、その手段を本やインターネットを駆使して練りに練る。そうして行なわれた完全犯罪だったが、思わぬところから綻びが起きて、主人公は次第に追い詰められていく。
もっと前半部分を描いても良かったかなと思う。この殺人が肯定される(主人公の中で)理由、理論上の完全犯罪を組み上げる様子。これをきっちり作るからこそ、後半、起こるはずがないのに起きてしまった綻びに主人公が転落していく様が生きていく気がする。
でも鈴木杏の好演で、殺人を犯してでも守りたい家族の姿がはっきり見えるし、二宮の普通の少年の心の葛藤が判る演技も本当に良い。それがこの作品の質を高めている。
ハウルの動く城
宮崎駿,ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
(2005-11-16)

どうせ来年TVでやるだろうと思いつつ、好奇心でついつい行ってしまった数年振りの映画館。ハウル=木村拓哉とソフィー=倍賞千恵子の出来は果たして??

ソフィーの声は、少女と老女の演じ分けがホントに出来てたのにびっくりした。恐ろしいまでにない違和感…宮崎監督自ら演技指導した、無理に声を作ってないというのが良かったのかも。もしくはさすがベテランってところか。
そしてハウルは…フツーでした。キムタクらしさが出てなかったのが良かった(笑) というかいつものキムタクの喋くりだったら絶対ヤだ!!と思っていたのだが、絵に合わせなければいけないアニメの吹き替え故に、良い意味で(というのも変だが)キムタクらしさが削ぎれて上手くいった感じ。
正直な話、見終わった後は「え??どういうこと??判らん。私の読解力不足か??」と戸惑った。
大体、臆病者でサリマンからの徴集命令にも従わずにいたハウルが何で夜な夜な敵(?)と戦っていたのか不明。敵の正体もまた不明だが、あえて明らかにしないのもそれはそれで良し。けどそうやって「良し」で流していくと最後に「あれ?」になってしまう。何が起き何をしようとしているのか判らないうちにあれよあれよと話が進み、カカシの正体、突然のサリマンの改心、ハッピーエンドに向けて一気に風呂敷たたまれて強引に幕が閉じてしまえば、なんだか騙された気がしてしまう。
怪しくなっていくのは物語?もしくは私の理解力?ソフィーの涙ぼろぼろ(すぎ!!)も困惑に拍車をかける。 原作(立ち読み)でのあくの強いソフィーとハウルならハチャメチャも良いが、育ちの良い宮崎アニメでやられるとどうも納得いかないものがある。
とはいえ絵は文句なしだし(米国では3D主流だが、宮崎アニメだけはそっちに走って欲しくない)音楽も素晴らしいし、物語も全体的なものはともかく細部がとても良い。空を飛ぶシーンはどれもスゴいし、老婆になってしまったソフィーの混乱もリアル、ベーコンエッグは最高に美味しそうだし、マルクルは笑えて可愛いし(「ワシは魚は嫌いじゃ」のとことか)、カルシファーは到底悪魔とは思えないし(ヌイグルミちょっと欲しい)、ソフィーと荒地の魔女が宮廷の階段を上るシーンはひたすら笑える。
見終わった時はも1つと思えたこの作品だが、もう1度見てみたくて仕方ない。解釈を変えれば見方も変わる。この作品は何度も見返して楽しむものじゃないかと思う。例えば意識を取り戻したハウルの「ソフィー、星の光の色の髪になったね」の台詞は、ソフィーが少女と老女を行き来するように見えるのは"心"の現れと思っていたので、前からこの髪色だったのになんで今更??と疑問だったのだが、あの変身は現実で、"ソフィー自身の自分の限界=魔女の呪い"が老女に変化させ、"ソフィーの恋=自分の力・可能性"が少女に戻すという"二重にかけられた強力な魔法"なのだ。
このへんのからくりが、原作にはもっと書かれてるんじゃないかと思い、今読んでみる気になっている。