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チャウ・シンチー
ジェネオン エンタテインメント
(2002-11-22)
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八百長試合で追放された元サッカー監督が、少林寺の達人を集めたチームで優勝を目指す。といってしまえばそれまでなのだが、目玉の少林流サッカーとか、瞳の奥で燃え滾る炎とか、むちゃくちゃブな女の子が華麗に変身したりとか(華麗に変身というか、ブがブすぎというか)、ベタすぎな悪役とか、良いんかそれで!?なシーンが目白押しで、コミックをそのまま実写化!!みたいな感じ。面白いといえば面白い…んだがちょっと見る人を選ぶ気がする。私はちょっとダメ。
というのは、あまりにエゲつないシーンが多すぎるのだ。例えばブすぎな女の子とか、敵チームにいびられるシーンとか、その後の変身ぶりを強調する為のテクニックと判ってはいるが、見てて不快感。ヒドすぎる。こういうの、笑って見てられるのか??
ほとんど香港映画を見たことがないのでよく判らんが、基本的にあちらの国ではこういうスタンスで映画を作っているのかも。ようするにお国柄?? そういえば三国志や水滸伝の大衆に人気のある豪傑は、陽気で怪力でいかにも人気が出そうなタイプなのだが、そんな彼らは平気で酒を食らって大暴れし、挙句に人を殺してとんずらしてしまう。「こりゃいかん」とかいいながら。いかんどころじゃないだろう!! しかも理性的タイプな登場人物も、それを全く非難しないのである!! お話とはいえ、良いんか!?コレで。殺された人はどうなるの!? なんでこんなことをしでかす人物が英雄視されるのか全く理解出来なかったのだが、今回この映画を見て判った気がする。やっぱりこれがその国のお国柄。日本人ではこんなノリの作品は絶対作れない。恨の文化とか聞くが、弱者の視点がないのがあの国なのかも。
そういう部分さえ我慢し切れば、この突っ切ったストーリー展開は面白いと思う。