管理人の読書BLOG。乱読傾向過多!!来るもの拒まず手当たり次第。内容責任取れません。
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呪われたナターシャ ―現代ロシアにおける呪術の民族誌/藤原 潤子

突如、北方領土問題で高圧的な態度を取りだしたあの大国の、ちょっと意外な姿が垣間見えた。
呪術なんて、今の日本では誰も信じない。いや、信じる人もいるかも知れないけれど、誰も公にはしない。
ところがロシアでは呪術は信じられているし、物知りなばあさん(呪術師)は人々に頼りにされ、時には医者さえ患者にばあさんを頼ることを勧めたりする。呪術はキリスト教と結びつき、さらに世界中の様々な呪術と結びついて科学的な根拠を持つ超能力者を生み出す。
呪術という少々眉唾な代物をどう論ずるのだろうと思いながら読み始めたのだが、この本は"人々は呪術を信じている"と云う事実を認め、では何故人々は呪術を信ずるようになったのか?を説明していく。調査の方法はひたすら人々との会話だ。最初は呪術を信じていなかったと繰り返す人々が、では今何故信じるようになったのかと云うと、ばあさんの助けを借りたらそれが当たった、もしかするとあの時のあれは呪いをかけられていたのかもしれない、と云うふうに結果から過去を理由づけしていっているからだ。
それには下地があり、呪術師達は先代の呪術師から様々な制約の中で呪術を引き継いでいる。呪術のノートには、人に知られたら効力をなくす呪術が幾つも書かれ、"呪術は効くから知識が受け継がれていく"、"受け継がれていくのは呪術に効き目があるからだ"と云うコロンブスの卵のような理由で今に続いている。
★★★☆☆

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